胃の病気
胃は、食べたものを一時的にため、胃液によって消化し、少しずつ小腸へ送り出す重要な臓器です。その働きから常に刺激にさらされており、多くの病気を引き起こしやすい特徴があります。ここでは、代表的な胃の病気とその症状、原因、治療法についてご紹介します。
胃がん
胃の粘膜から発生する悪性腫瘍で、日本人に多いがんの一つです。早期に発見すれば内視鏡での治療が可能ですが、進行がんになると治療が難しくなるため、定期的な検査が重要です。
主な症状
初期はほとんど自覚症状がありませんが、進行するとみぞおちの痛み、胸やけ、吐き気、食欲不振、膨満感などが現れます。
原因
遺伝的要因や生活習慣(喫煙、過度な飲酒、ストレス、偏食)に加え、ピロリ菌感染がリスクを高める要因とされています。
検査と診断
内視鏡検査(胃カメラ)での観察と組織検査が中心です。
治療法
早期であれば内視鏡的切除、進行例では外科手術、抗がん剤治療、放射線療法などを組み合わせます。
急性胃炎
胃の粘膜に急性の炎症が起きた状態で、短期間で強い症状が現れることが特徴です。ストレスや薬の副作用、感染などが引き金となります。
主な症状
突然の胃痛、吐き気、食欲不振、嘔吐、時に吐血が見られます。
原因
飲酒や喫煙、刺激の強い食べ物、薬の副作用、感染症、ストレスなど多岐にわたります。
検査と診断
問診や内視鏡検査で胃粘膜の状態を確認します。
治療法
原因除去とともに、胃薬や制酸剤を用いた薬物療法、食事療法(絶食含む)を行います。
慢性胃炎
胃の粘膜が長期にわたり炎症を起こしている状態です。加齢や生活習慣、ピロリ菌感染などが関与し、胃の機能低下や胃がんのリスクにもつながります。
主な症状
慢性的な胃もたれ、不快感、腹痛、食欲不振、胸焼けなど。
原因
ピロリ菌感染、加齢、喫煙、飲酒、不規則な生活習慣など。
検査と診断
内視鏡検査やピロリ菌の有無を確認する検査を行います。
治療法
胃酸分泌抑制薬や整腸薬の投与、ピロリ菌除菌、生活習慣の改善が中心です。
胃潰瘍
胃の粘膜が深く傷つき、潰瘍(ただれ)ができる病気です。放置すると出血や穿孔などの合併症を起こすことがあり、早期の治療が必要です。
主な症状
みぞおちの鋭い痛み、胸やけ、吐き気、吐血、黒色便などが見られます。
原因
過剰な胃酸分泌、ピロリ菌感染、薬の副作用(特に鎮痛薬)、ストレスなど。
検査と診断
内視鏡での観察が有効です。ピロリ菌の検査も併用します。
治療法
胃酸抑制薬や粘膜保護剤、ピロリ菌除菌、重症例では手術が必要となることもあります。
胃けいれん
主な症状
突発的な強い腹痛が数十分から数時間続くことがあります。
原因
胃炎や胃潰瘍、ストレス、胆石症、膵炎などの影響。
検査と診断
腹部診察、血液検査、必要に応じて画像検査を行います。
治療法
鎮痛薬の投与、原因疾患の治療、ストレスマネジメントが重要です。
胃拡張
主な症状
お腹の張り、嘔吐、消化不良感など。
原因
胃の出口(幽門)の狭窄や胃の運動機能低下が原因です。胃潰瘍後の瘢痕や糖尿病性神経障害などによっても引き起こされます。
検査と診断
内視鏡検査や画像診断で原因を調べます。
治療法
薬物療法、必要に応じて点滴や外科的治療を行います。
感染性胃腸炎
主な症状
吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、不快感などが数日間続くことがあります。
原因
ノロウイルスやロタウイルス、細菌(カンピロバクター、サルモネラなど)への感染。
検査と診断
便検査、症状による臨床的判断が中心です。
治療法
対症療法(整腸剤、水分補給など)、細菌性の場合には抗菌薬の使用も検討されます。
胃の痛みを軽視しないことが大切です
胃の不調は、疲れやストレスのせいと軽く考えられがちですが、重大な病気のサインであることもあります。市販薬で症状が緩和しても、再発を繰り返す場合は早めの受診をおすすめします。特に胃がんは早期発見が治療の鍵となります。違和感を覚えたら、自己判断せず医師に相談しましょう。
胃の不調・お悩みはありませんか?
京都市南区東九条の札ノ辻診療所では、経鼻内視鏡(胃カメラ)を含む検査体制を整え、胃に関するさまざまな不調に対して、丁寧な診察と的確な治療をご提供しております。胃の症状でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。